2014年7月11日金曜日

自己評価、自己受容、および自尊心が互恵的対人関係意識を介して対人関係満足に及ぼす影響

またもやゼミ生が論文を輪読で持ってくる。すばらしい。まあほかの学生は全て1ページの学会発表概要しか持って来ないわけだが。おぅ・・・ガチ心理学論文だ。援助行動とかそういうあたりを研究している人たちのようだ。忘れるといけないので今のうちに読む。

田中優, & 高木修. (2011). 自己評価、自己受容、および自尊心が互恵的対人関係意識を介して対人関係満足に及ぼす影響. 関西大学社会学部紀要, 42(2), 75–92.

フレームのところはざっと飛ばして、モデルだけメモ。

自分に対する評価として、自己評価(自己嫌悪、他者評価懸念)、自己受容、自尊心
互恵的対人関係意識として、損得、互恵、返礼

これらの因子が対人関係の満足度に与える「自己評価→互恵的対人関係意識→対人関係満足」というSEMを作るよ。

関係満足を規定したのは、互恵意識と自己嫌悪(マイナス)の直接効果のみ。返礼意識に対して、他者評価懸念からの直接効果、自己嫌悪→(-)自己受容→(+)自尊心→(-)返礼意識というパスがあった。返礼意識は、どちらかというと援助してもらったことへの借金的意識。

考察:女子大の学生94人でやったし、親しい友人を思い浮かべるという指示が影響したかも。もう少し遠い人間関係を想定するとかわるかも。

たぶん著者が期待したパスはうまくひけなかったんだろうな、とは思う。しかしさすがガチ心理。モデルの立て方の丁寧さは見習わないと。互恵的対人関係意識とPGGとかSVO的なのは結びつく、、、かも。

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