2014年7月2日水曜日

Motivations for play in online games


卒論生がソーシャルゲームの研究するっていうのでバートルテストの関連論文探してたら出てきた。著者はオンラインゲームとかの研究をかなりやってるらしい。


バートルテストなんてファッキンだぜという論文。ふむふむ。
卒論生のテーマとジャストミートだから読む。

Yee, N. (2006). Motivations for play in online games. Cyberpsychology & Behavior, 9(6), 772–775. doi:10.1089/cpb.2006.9.772

ソーシャルゲームの参加動機を整理するよ。

バートルモデル(Bartle's Player Types)はMUDのモデルとしてよく知られているけど、全然経験的に検証されてない。
だいたい、どれか一個(achieve だったら exploring, socializingじゃないとか)にしてるのはだめだ。
それぞれの要因が独立かどうかもテストされてない。

というわけでオンラインゲームの動機モデルを因子分析で抽出します。

Bartleモデルと、MMORPGに関するサーベイから40個の項目を聞く。
ゲームサイトから3000人ぶんのデータを集めた。
10因子抽出した。分散説明率は60%。
更に additional PCAというのをやって、10個の因子を分析したら3つの上位概念がでてきた。

【Achievement component】
Advancement ゲーム内の力への欲求、素早くクリアでき、高いステータスや富がほしい。
Mechanics キャラクターのパフォーマンスを最適にするためにゲームのルールやシステムを分析することへの興味
Competition 他者と競争し挑戦する欲求

【Social component】
Socializing 他のプレイヤーとチャットしたり助けたりすること対する興味
Relationship 他者と長期間の意味のある関係を築きたいという欲求
Teamwork グループの一員としての努力から満足を得る

【Immersion component】
Discovery 多くのほかのプレイヤーが知らない物事について発見・知る
Role-Playing ストーリーの上でペルソナを作ったり他のプレイヤーと即興の物語を作る
Customization 自分のキャラクターの概観をカスタマイズする
Escapism 現実逃避。オンライン環境に浸ることで現実世界での問題を考えなくて済む

バートルのいうように、どこかのタイプにユニークに所属ってことはないよ。
その証拠に3つのコンポーネントの相関は低い(r<.10)。

さて、メインの仕事はここまで。

ついでにデモグラフィックで分析もする。

男はすべてのコンポーネントで女より高い。
でも、relationshipだけは女のほうが高い。

問題利用を従属変数にして重回帰もやってみた。
escapismが最も強い予測力(そりゃそうだ)。ほかには、ゲームプレイ時間、advancementが有意。

この論文をベースにしてパーソナリティとの関連を見た論文があるらしい。読まねば。
というか卒論とまるかぶりだ・・・。あぅ。


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